ゾーニング計画
ゾーニング計画とは、オフィスに必要な機能スペースを、大まかに位置取り(割り振り)する作業です。
まずは、必要となる機能スペースを一通りリストアップしましょう。
執務スペース
役員スペース
会議スペース
応接スペース
商談スペース
受付スペース
休憩スペース
複合機スペース
給湯スペース
倉庫スペース
サーバースペース
ロッカースペース
…など、一般的には、上記の一覧のような機能スペースが考えられるはずです。
貴社ならではの業務内容の特性などを考慮しながら、一つ一つリストアップしてみてください。
具体的に機能スペースを割り振る
オフィスエリアを大きく3つの役割に分類し、上記でリストアップした機能スペースを、具体的に割り振ります。
各部署や来客者との関連性を考慮して、密接な関係をもつ部門・エリア同士を隣接させて業務の効率化を図ります。
その際、必要な各スペースの用途や利用者をイメージしながら、位置取りを行うことが重要なポイントです。
例えば、不用意に社外の人が執務スペース内を歩き回れないよう、来客者用のスペースと社内用のスペースを明確に区分けすることで、情報漏洩リスクを軽減します。
ゾーニングのポイントと参考例
良いゾーニングを考える際のポイントは、各スペースに出入りする人の流れの効率とセキュリティ面の両立です。
右図のように「来客との打合せが多い営業部と応接室は隣接させる」「配達や来客を迎えるため、執務系の部門を受付近くに配置」「セキュリティ面で来客者用と社内用のスペースをしっかりと区分」…等を検討してください。
また、フロアの配管、配線によって業務機器の設置や設備機器の配置が異なってくるため、各スペースの配置を決める際には、天井裏の配管や配線等にも注意が必要です。
なお、個人情報保護法に伴うプライバシーマークやISOを取得する際には、必要な基準や要件を満たしたゾーニングが必須となりますので、予め確認しておきましょう。
ワンポイントアドバイス
3つのポイントをチェック
1人あたりの執務面積や、OA機器の位置。
レイアウトを考える際に、まず把握しておかなければならない1人あたりの執務面積ですが、一般的に1人分の執務スペースの最低限度は6m2、通常は7~9m2が最適だと言われています。つまり、仮に自分も含めて10人のスタッフがいるのであれば、10人×8m2=80m2程度の広さのオフィススペースが欲しい所です。
現状のオフィスのサイズが適正か、チェックしてみましょう。
次に、快適なオフィス空間づくりには、モノを置かない空間の余白スペース、所謂「間」が、とても大切だと言われています。
この余白部分(モノの無いスペース)が約70%というのが標準的で、これ以下の割合だと、人は「狭い」と感じ、圧迫感を感じながら作業することになり、逆にオフィスの余白の割合が大きいほど、人は快適に感じるようになるそうです。
最後に、ビジネス業務に欠かせない、コピー機やシュレッダー等のOA機器の設置場所に関してですが、そのOA機器を「頻繁に使用するのは誰か」を考え、その人から近い位置に設置するべきです。当然と言えば当然ですが、例えばコピー機の位置を頻繁に利用する人から遠いところに置けば、作業効率は下がります。
社内の殆どの人がその機器を頻繁に利用するなら、機器をオフィスの中央に配置するようなレイアウトも検討してみてください。